絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く」ショートアニメ化、制作はファンワークス

2024/09/06 14:16

極地冒険家・荻田泰永が文を、井上奈奈が絵を担当した絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く」がショートアニメ化され、本日放送・配信が開始された。30秒のショートver.は全国のTVCMで放送され、ディレクターズカット版となる2分のロングver.がYouTubeのアニエホンのチャンネルに投稿されている。

「アニエホン『PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く』」ビジュアル
原作の絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く」。

講談社の絵本をショートアニメ化し、テレビCMやWeb上で公開するプロジェクト・アニエホン。「アニエホン『PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く』」は、その第3弾として展開される。同作はたった1人、北極でソリを引き歩く“僕”の1日を描く物語で、雄大で美しい北極の景色が3DCGを交えながら描写されている。

「アニエホン『PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く』」より。

アニメーション制作は「映画 すみっコぐらし」シリーズや「アグレッシブ烈子」を手がけるファンワークス、監督はNHK「みんなのうた」などに携わるホッチカズヒロが務めた。音楽は羽深由理が担当し、イヌイットに伝わる独特の発声法による歌と弦楽器を組み合わせ、幻想的な世界感を表現している。ホッチカズヒロはアニメ前半から後半までにかけての色の変化に触れ、「特殊な印刷のきらめく描線、かわいらしい動物たちの登場する静かな前半と後半のページをめくると次々移り変わる展開と色彩。その色の美しさを日々変化し続ける光の色彩と捉えさせていただき、北極のどこまでも続く壮大な風景をアニメーションの力で膨らませて表現させていただきました」とコメントを寄せた。

ホッチカズヒロ コメント

北極のどこまでも続く大自然をたった一人で風と歩いていく、詩的で、哲学的で、大冒険であり、また日々の繰り返しでもある。私はすぐ「ピヒュッティ」の北極の世界観に引き込まれてしまいました。その映像化に携わらせていただき大変光栄です。
特殊な印刷のきらめく描線、かわいらしい動物たちの登場する静かな前半と後半のページをめくると次々移り変わる展開と色彩。
その色の美しさを日々変化し続ける光の色彩と捉えさせていただき、北極のどこまでも続く壮大な風景をアニメーションの力で膨らませて表現させていただきました。
このアニメが絵本の魅力を伝える一助となれば幸いです。

羽深由理コメント

北極をたった一人で歩く、命と死を感じる美しい物語を音楽で表現することは難しく、非常にやりがいがありました。
中間部ではthroat singing(喉歌)の素材を用い、「夢うつつのあわい」の世界観を音楽で広げることを試みました。

荻田泰永コメント

私の心の中にあった心象風景の北極冒険を、井上 奈奈さんの素晴らしい表現で絵本として完成した時にも感動しましたが、まさかそれがアニメーションとして動き出すとは。
動物たち、空から降りてくる暗闇、あわいの世界、そして吹き渡る風。命、生と死、風に仮託したメッセージが、このアニメーションがきっかけとなって、世界に吹き渡っていくことができれば嬉しい限りです。冒険という行為は、冒険者自身を思いもよらない世界に連れて行ってくれます。
「PIHOTEK」がこれからどんな冒険をして行くのか、作者として楽しみです。

井上奈奈コメント

自身が生み出した世界がアニメーション化されるという幸福な機会に恵まれ、『PIHOTEK』を絵本にするために数えきれないほどのスケッチを重ねた日々を思い出しています。
雪の中、白い息を吐きながら一心不乱に進む主人公。ウサギたちが身を寄せ合い、暖をとる姿。全速力で駆ける狼と、必死に逃げるカリブー。アニメーションが完成し、絵本の「頁と頁の間の世界」が可視化されたようで胸が高鳴りました。
主人公がテントで眠ったあとの世界では、アニメーションならではの世界が表現されています。
「PIHOTEK 北極を風と歩く」というタイトルにふさわしく、この物語が世界中に旅を続けてくれますように。

「アニエホン『PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く』」

全国のテレビCM枠で放送、YouTube アニエホンチャンネルで配信中

スタッフ

アニメーション制作:ファンワークス
監督:ホッチカズヒロ
音楽:羽深由理

声の出演

景浦大輔

(c)荻田泰永・井上奈奈・講談社/ANIMEHONプロジェクト

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