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妻の失踪を皮切りに、緒方隆雄の人生は悪いほうへ悪いほうへと雪崩れる。失職、病、路上生活、強盗致死…。二〇〇八年六月八日午前九時。五年の刑期を終えて、緒方は滋賀刑務所を出所する。愛も希望も潰えた。残されたのは、凡てからの自由。たった一人、この世の果てへと歩き出す。衝撃のラストが待ち受ける―。魂を震わす、慟哭の物語。
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