ポイント 2% 10pt
「おふぇの、ふんふぉしを…」前歯が四本抜けた義父の峰吉が何か言っている。「おれの褌を洗ってくれてるのか」って言ってるみたいと、お多枝が老人の唇の動きを読んで通訳した。大家族の一員となった嫁のお多枝は、おでぶの長女お初に花嫁修業をさせようと洗濯をさせていた。これも、相撲取りかと馬鹿にされ、傷心のお初のため―。明日のための減量その一、家事のついでにやせるべし。
この作品にはまだレビューがありません。 今後読まれる方のために感想を共有してもらえませんか?