[文庫]火花
作品概要
売れない芸人の徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人である神谷と電撃的に出会い、「弟子にして下さい」と申し出た。
神谷は天才肌でまた人間味が豊かな人物。
「いいよ」という答えの条件は「俺の伝記を書く」こと。
神谷も徳永に心を開き、2人は頻繁に会って、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。
吉祥寺の街を歩きまわる2人はさまざまな人間と触れ合うのだったが、やがて2人の歩む道は異なっていく。
徳永は少しずつ売れていき、神谷は少しずつ損なわれていくのだった。
お笑いの世界の周辺で生きる女性たちや、芸人の世界の厳しさも描きながら、驚くべきストーリー展開を見せる。
笑いとは何か、人間の本質とは何かを描ききり第153回芥川賞を受賞、
2015年の話題をさらったあの「火花」が待望の文庫化! 受賞記念エッセイ「芥川龍之介への手紙」を併録。
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715 円税込